平仮名(読み)ヒラガナ

デジタル大辞泉の解説

ひら‐がな【平仮名】

仮名の一。漢字の草体から作られた草仮名(そうがな)をさらに簡略化したもの。平安初期から中期にかけて、主に女性が歌や手紙を記すのに盛んに用いたことから発達した。女手(おんなで)。かんな。かな。→片仮名真名(まな・まんな)
[補説]字体は種々あるが、明治33年(1900)の小学校施行令以来は一般に用いる48字(「いろは」47字と「ん」)以外を変体仮名として区別するようになった。

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百科事典マイペディアの解説

平仮名【ひらがな】

音節文字の一つ。日本語を表音的に表記するために万葉仮名の漢字の字体が極度に草体化されてできた文字。8世紀末ごろの文書には草体の万葉仮名が用いられていたが,9世紀中ごろから極端な草体化が出現した。それらの使用者はもに諸官省や諸大寺の書記であったらしい。また女子の世界でも万葉仮名の草体化が進められ,女手(おんなで)と呼ばれて流麗な平仮名文に発達していった。漢文の訓点記入においても一時平仮名が用いられたが,間もなく片仮名がこれにかわった。平仮名は9世紀後半からすでに歌文をつづるのに用いられていたらしいが,905年《古今和歌集》が撰進されると一躍公的地位を獲得するに至り,10―11世紀にかけての和歌・物語文学の隆盛をうながす大きな力となった。10世紀には平仮名を美的観賞の対象とするようになり,字体の複雑な草仮名も併用された。12世紀ごろから〈いろは歌〉の作者,また平仮名の作者は弘法大師とする説が起こった。仮名の種類は47文字という固定観念が浸透したうえ,平安中期以降の音韻変化に伴って,〈い・ゐ〉〈え・ゑ〉〈お・を〉などの同音の仮名が生じたため,鎌倉初期から仮名遣い(かなづかい)の問題が起こった。中世以降は平仮名文に漢字を交えることが多くなり,漢字平仮名交り文が発達した。平仮名の字体は古くは1音節に対して多種の異体仮名があったが,1900年小学校令施行規則によって現行の字体に統一された。それ以外の異体仮名を変体仮名という。
→関連項目片仮名仮名仮名文漢字擬古文国字

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大辞林 第三版の解説

ひらがな【平仮名】

仮名の一種。平安初期に成立した音節文字の一。漢字の草体から作られた草仮名の字体をさらに簡略にしたもの。はじめは主に女性が用いたので、女手・女文字などと呼ばれた。種々の異体字があったが、1900年(明治33)の「小学校令施行規則」改正で、現行字体の四八字に統一された。 → 片仮名仮名変体仮名

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精選版 日本国語大辞典の解説

ひら‐がな【平仮名】

〘名〙
① (「ひら」は、角のない、通俗平易の意。「かな」は「かりな」の転) 平安初期に成立した日本独特の音節文字の一つ。現代では、いろは四十七字に「ん」を加えたものを一組とする。それぞれの字源は、万葉がなに用いた漢字で、その草書体をいっそう流動的に簡素化したもの。古くは、女子の書く文字として「おんなで(女手)」とよんだ。字源や草略の程度などによって一音節に種々の字体があったが、今日では一種に統一されており、他を変体がなという。草仮名(そうがな)。女文字。⇔片仮名。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② (漢字のむずかしいことに対して) わかりやすいこと。率直な、または、平易な表現。
※洒落本・古今三通伝(1782)「魯国のやぢおの曰(の給ひ)しを平がなにかけば」

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世界大百科事典内の平仮名の言及

【仮名】より

…日本で漢字を一部分省略するか,極度に草書化するかによって作り出した文字。片仮名と平仮名との2種がある。他に,漢字の意義を考えずにその音のみをそのまま用いるものを万葉仮名という。…

【変体仮名】より

…仮名の字体はさまざまなものが用いられてきたが,1900年小学校令施行規則の第1号表によって平仮名,片仮名それぞれが現行の字体に定められた。変体仮名とは,主として平仮名の〈いろは〉47種と〈ん〉について,この表で示された通用の字体とは異なった形のものをいう。…

※「平仮名」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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