ウンベルト(2世)(読み)うんべると(英語表記)Umberto(Ⅱ)

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウンベルト(2世)」の意味・わかりやすい解説

ウンベルト(2世)
うんべると
Umberto(Ⅱ)
(1904―1983)

イタリア王国最後の王。ビットリオ・エマヌエレ3世の長男幼年時代から軍人教育を受け、1936年軍団将校となる。40年の対仏宣戦布告時に西部軍団司令官、42年に南イタリア軍団司令官に任命された。ローマ解放直後(44年6月5日)、反ファシズム諸政党からファシズム政権容認の責任を問われ、また連合国の勧告を受けた父王により国王代行を指命された。父王の正式退位によって、46年5月9日ウンベルト2世として王位につく。しかし、同年6月2日の国民投票で君主制廃止、共和国成立が決まり、6月12日に在位35日で王位を失った。サール伯の称号ポルトガル亡命。その後36年間祖国の土を踏むことなく、ジュネーブで没した。

[藤澤房俊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

旺文社世界史事典 三訂版 「ウンベルト(2世)」の解説

ウンベルト(2世)
Umberto Ⅱ

1904〜83
イタリア王国最後の王(在位1946.5〜46.6)
第二次世界大戦後即位したが,国民投票の結果,共和政となったために廃位され,ポルトガルに亡命した。

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