エチルメチルケトン

化学辞典 第2版 「エチルメチルケトン」の解説

エチルメチルケトン
エチルメチルケトン
ethyl methyl ketone

2-butanone.C4H8O(72.12).CH3COCH2CH3.2-ブタノールの酸化あるいは1-ブテンの塩化パラジウム触媒を用いた直接酸化で得られる.融点-87 ℃,沸点80 ℃.0.8047.1.3785.有機溶媒に易溶,水に約27% 溶ける.硝酸酸化でジアセチル,アルデヒド類と縮合して高分子量のケトン,ほかのケトンと縮合してヒドロキシケトンあるいは不飽和ケトンを与える.脂肪族エステルや酸無水物と触媒の存在下に反応してβ-ジケトンを生成する.多方面の溶剤として,またセルロイド人造皮革,写真フィルムの製造に用いられる.[CAS 78-93-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「エチルメチルケトン」の意味・わかりやすい解説

エチルメチルケトン
ethyl methyl ketone

2-ブタノンメチルエチルケトンともいう。化学式CH3COC2H5。融点-87.3℃,沸点79.53℃。無色液体。酸化亜鉛触媒などを用いる2-ブチルアルコールの気相脱水素反応によって製造される。ラッカー樹脂の溶剤として用いられる。エチルメチルケトンと過酸化水素からエチルメチルケトンペルオキシドが異性体混合物として生成する。このペルオキシドは不飽和ポリエステル樹脂硬化剤として利用される。
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