カウンターパーチェス(読み)かうんたーぱーちぇす(その他表記)counter purchase

デジタル大辞泉 「カウンターパーチェス」の意味・読み・例文・類語

カウンターパーチェス(counterpurchase)

見返り輸入プラントなど大型商品の輸出に際し、輸出金額の一定割合を定めて相手国商品を購入すること。CP

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「カウンターパーチェス」の解説

カウンターパーチェス

輸出の見返りとして義務付けられた、相手国産品の買い付けのこと。外貨不足に悩む国では、海外から機械設備などを輸入する際、外貨がないため、輸出国側に自国産品を買い取ってもらい、それによって代金決済をすることがある。輸出した貨物と全く関係性を持たない相手国産品の買い付けを求められることもあるし、輸出した技術・プラント・機械から生産された製品の買い取りを義務付けられることもある。通常は前者をカウンターパーチェスと呼び、後者生産物分与方式(PS方式=production sharing)あるいは、買い戻し方式(buy back)という。

(永田雅啓 埼玉大学教授 / 松尾寛 (株)三井物産戦略研究所副所長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カウンターパーチェス」の意味・わかりやすい解説

カウンター・パーチェス
counter purchase; CP

輸出を行なう際に相手国の製品を購入することを指し,見返り輸入ともいう。プラントなど大型商品の輸出の際に行なわれ,その契約は輸出契約と別建てにするのが原則となっている。また輸出額に対する CP額の比率 (CP比率) は,一般的には 50%前後とされるが,100%や 100%を超えるケースもまれにはある。 CPは外貨不足状態にある東欧諸国で従来から多く行なわれているが 1981年にインドネシアが原油販売不振から一部採用し,義務づけたのに続き中近東諸国も実施するようになった。

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