カペー(Lucien Capet)(読み)かぺー(英語表記)Lucien Capet

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カペー(Lucien Capet)
かぺー
Lucien Capet
(1873―1928)

フランスのバイオリン奏者で、カペー弦楽四重奏団主宰者パリ音楽院を卒業直後の1893年、最初の弦楽四重奏団を結成、一時活動を中断したが、1903年メンバーを一部入れ替えて再開ベートーベン弦楽四重奏曲を演奏してフランス楽界に新風を吹き込んだ。その後もメンバーの交代はあったが、カペーの繊細な感覚が終始一貫この四重奏団を支えた。フランスが生んだ最高の弦楽四重奏団の主宰者として、室内楽奏者としてのカペーの評価は今日も非常に高い。

[岩井宏之]

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