カラクール(読み)からくーる(英語表記)Karakul

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラクール」の意味・わかりやすい解説

カラクール
からくーる
Karakul

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。家畜ヒツジの毛皮用品種。ロシア南部、カザフスタン、ウズベキスタン、アフガニスタン北部など中央アジアに多く飼育され、毛は灰色で粗くじゅうたんの原料となる。生後すぐの子羊は黒い光沢のある巻き毛をもち、毛皮はアストラカンAstrakhanとして珍重される。

[西田恂子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のカラクールの言及

【アストラカン】より

…ロシアのアストラハン地方に産するカラクール種の生まれたばかりの子ヒツジの毛皮。表面に渦巻状の巻毛があり,柔らかく光沢が美しい。…

【ヒツジ(羊)】より

…(7)乳用系種 羊乳の生産を目的に飼われる品種で,ドイツ原産のオストフリージャン種Ostfriesian(乳量400~500kg),フランス原産のラクーヌ種Lacauneが有名である。(8)毛皮用系種 西アジア原産のカラクール種Karakulの生後まもない子ヒツジの毛皮はアストラカンの名で珍重される。(9)脂肪尾羊系種 アルガリを祖先種とするアジアのヒツジには尾に脂肪を蓄積する肉用種の寒羊,ブラックヘッド・ペルシャン種Blackhead Persianなどがある。…

※「カラクール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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