カンフル注射(読み)カンフルチュウシャ

精選版 日本国語大辞典 「カンフル注射」の意味・読み・例文・類語

カンフル‐ちゅうしゃ【カンフル注射】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 重病人の心臓のはたらきを強くするためにするカンフル液の注射。カンフル。
    1. [初出の実例]「忽ちカンフル注射でもされた如くに元気付く」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)
  3. ( 比喩的に ) だめになりかけた物事に対して、すぐにそれを回復させる効果のあるもの。カンフル。
    1. [初出の実例]「私の会社は〈略〉二十万三十万のカンフル注射位ぢゃどもならんのは確かです」(出典:北東の風(1937)〈久板栄二郎〉三幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のカンフル注射の言及

【カンフル】より

…ショウノウは医薬品のほか,セルロイド,火薬,フィルムなどの原料とされ,防虫剤,防臭剤などにも用いられる。カンフルは起死回生の強心薬としての意味をこめて比喩的に〈カンフル注射〉の言葉が用いられるが,現在では強心薬としての用途は限られている。カンフルの薬理作用として次のような性質が知られている。…

※「カンフル注射」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android