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ガス遠心分離法 ガスえんしんぶんりほうgas centrifugal separation method

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ガス遠心分離法
ガスえんしんぶんりほう
gas centrifugal separation method

遠心力場における気体分子の圧力拡散現象を利用した同位体分離法。分子量の異なる分子を含む混合ガスを遠心力場に置くと,遠心力の方向に大きな圧力勾配を生じて,壁側で重分子量のガスの割合が多くなることを分離の基本原理としている。ウランの濃縮には向流型遠心分離機──円筒容器を高速で回転して遠心力場をつくり出すとともに,容器の上下方向にガス流れを形成できる構造をもつ──が用いられ,遠心機内に六フッ化ウランを通過させて 235UF6233UF6 を分離している。遠心分離法は従来のガス拡散法に比べて分離機1台当たりの分離性能が大きく,消費電力が少ないために,経済性が高い。分離プラントには多数の遠心分離機を結合したカスケードが用いられる。日本では,岡山県人形峠に 200tSWU/年の能力を持つ原型プラントのほか,青森県六ヶ所村のプラントも 1992年から運転を開始した。

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デジタル大辞泉の解説

ガス‐えんしんぶんりほう〔‐ヱンシンブンリハフ〕【ガス遠心分離法】

濃縮ウラン製造法の一。天然ウランをガス状の六弗化(ふっか)ウランに変え、遠心分離機にかけてウラン235とウラン238を分離し、235の比率を高める。効率がよく、消費電力も少ない。

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大辞林 第三版の解説

ガスえんしんぶんりほう【ガス遠心分離法】

濃縮ウラン製造法の一。天然ウランを気体の六フッ化ウランに変え、毎分数万回転の遠心分離機にかけて、ウラン二三五の比率を高める。ガス拡散法よりも電力消費が少ない。

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世界大百科事典内のガス遠心分離法の言及

【ウラン濃縮】より

…しかし,隔膜の製造以外はそれほど高度な技術を要しないため,1940年代にアメリカで遂行された原子爆弾製造のためのマンハッタン計画で使用されて以来,40年近くにわたって大規模なウラン濃縮に適する唯一の方法であった。 その後,諸分野における技術の高度な進展を背景に,ガス遠心分離法,空気力学的分離法(ノズル法やヘリコン法)等がガス拡散法と競合しうるようになってきて,世界各国で採用されるウラン濃縮の方法も多様化するにいたった。 ガス遠心分離法は,回転する円筒内にUF6ガスを供給すると,そこに生ずる遠心力の作用で,軽い235UF6は中心軸あたりに,重い238UF6は回転胴周辺部にそれぞれ片寄って分布しようとすることを利用して,ウラン濃縮を行う方法である。…

※「ガス遠心分離法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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