ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遠心分離法」の意味・わかりやすい解説
遠心分離法
えんしんぶんりほう
centrifuge separation method
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…しかし,隔膜の製造以外はそれほど高度な技術を要しないため,1940年代にアメリカで遂行された原子爆弾製造のためのマンハッタン計画で使用されて以来,40年近くにわたって大規模なウラン濃縮に適する唯一の方法であった。 その後,諸分野における技術の高度な進展を背景に,ガス遠心分離法,空気力学的分離法(ノズル法やヘリコン法)等がガス拡散法と競合しうるようになってきて,世界各国で採用されるウラン濃縮の方法も多様化するにいたった。 ガス遠心分離法は,回転する円筒内にUF6ガスを供給すると,そこに生ずる遠心力の作用で,軽い235UF6は中心軸あたりに,重い238UF6は回転胴周辺部にそれぞれ片寄って分布しようとすることを利用して,ウラン濃縮を行う方法である。…
…小さな分子に比して大きな分子では同位体間の速度の差が小さく,分離効率が悪くなるため,通常カスケード方式による多段分離が行われる。(2)遠心分離法 分子量Mの気体が角速度ωで回転するとき,中心からrの位置にある気体分子は遠心力場によるエネルギー1/2Mω2r2をもつ。いま分子量の異なる2種の気体が熱平衡状態にあるとすれば,気体分子はボルツマン分布に従い,回転半径r方向に分布をもつ。…
※「遠心分離法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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