キャラベル船(読み)きゃらべるせん(英語表記)caravel スペイン語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キャラベル船」の意味・わかりやすい解説

キャラベル船
きゃらべるせん
caravel スペイン語
caravela スペイン語

14~17世紀に主として地中海で使われた比較的小型の貿易船。16世紀の大航海時代の船は大部分がこれであった。最初は2本マストに三角縦帆であるラティーン・セールのみを張ったものから、同型の3本マストに発展していったが、これらはラテン式キャラベル船caravel Latinaといわれた。しかしこの方式は逆風時には能率がよかったが、追い風のときにはかならずしも能率がよくなかったため、やがて前方のマストには横帆をあげ、後部のミズンマストにだけ縦帆をあげる形に発達した。3本マスト・キャラベル船の平均全長は普通23~25メートルであった。また、キャラベル船の中には大型のナオ船があり、コロンブスサンタ・マリア号が代表的なものである。

[茂在寅男]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android