ギボンズ(James Gibbons)(読み)ぎぼんず(英語表記)James Gibbons

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ギボンズ(James Gibbons)
ぎぼんず
James Gibbons
(1834―1921)

アメリカのカトリック聖職者。アイルランド系移民の子としてボルティモアに生まれる。セント・メリー神学校に学び、1861年司教となり、南北戦争に従軍牧師として活躍。67年ノース・カロライナ州最初の代牧、77年ボルティモア大司教となり、86年に教皇レオ13世によって枢機卿(すうききょう)に任ぜられた。ワシントン・カトリック大学の創立に尽力して、87年初代総長となり、教育に貢献した。アメリカの社会問題に深い関心をもち、「労働騎士団」Knights of Laborを支援し、第一次世界大戦に際しては1917年「全国カトリック戦時委員会」National Catholic War Councilを組織して奉仕活動を展開した。積極的な働きと著書を通して、プロテスタント社会にカトリックをより広く理解せしめた功績は大きい。

[曽根暁彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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