クムガン(金剛)山(読み)クムガンさん(英語表記)Kǔmgang-san

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クムガン(金剛)山」の意味・わかりやすい解説

クムガン(金剛)山
クムガンさん
Kǔmgang-san

北朝鮮,カンウォン (江原) 道の南東部にある名山テベク (太白) 山脈の山塊の一つで,北西から南東に約 15kmにわたって連なる。最高峰はピロ (毘盧) 峰で,標高 1638m。花崗岩から成り,垂直節理と断層に風化作用が加わって,一万二千峰と通称される奇岩,奇峰と深い峡谷が形成されている。西からネ (内) クムガン,ウェ (外) クムガン,ヘ (海) クムガンに分れる。ウェクムガンは奇岩怪石の景勝地に富み,ネクムガンは山が深く,ヘクムガンは海中から奇岩が突き出ている。マンムルサン (万物相) ,クリョン (九竜) 瀑布,チプサン (集仙) 岩などが景勝地として特に有名。古くは朝鮮仏教の霊地とされたため,新羅時代からの古刹が多い。勤労者の休養施設が整っており,登山口は東海岸のコソン (高城) 。

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