クライバーン

百科事典マイペディア 「クライバーン」の意味・わかりやすい解説

クライバーン

アメリカピアニストルイジアナ州生れ。冷戦下の1958年にモスクワで開催された第1回チャイコフスキー国際コンクールで23歳の若さ優勝,一躍国際的な名声を得た。そのため〈ヴァーニャ〉というロシア的な愛称をもつ。なお,このコンサートの際,審査員一同は当時のソビエト連邦ソ連)首相フルシチョフにアメリカ人を優勝させて良いかという確認を行ったといわれる。この優勝を記念して,1962年からヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(原則4年に1度開催)が開かれており,2009年の同コンクールでは,辻井伸行が日本人として初めて優勝している。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クライバーン」の意味・わかりやすい解説

クライバーン
Cliburn, Van

[生]1934.7.12. ルイジアナ,シュリーブポート
[没]2013.2.27. テキサス,フォートワース
アメリカ合衆国のピアニスト。本名 Harvey Lavan Cliburn, Jr.。幼少時,母にピアノを教わる。ジュリアード音楽院でロジーナ・レビンに学び,1948年カーネギー・ホールニューヨーク・フィルハーモニックと共演してデビュー。1958年チャイコフスキー国際コンクールで優勝し,一躍世界的名声を得た。以後世界各国で演奏活動を行なう。1962年にバン・クライバーン国際ピアノコンクールを創設した。優れた演奏技術をもっていたがロマン派の音楽以外は演奏することが少なく,長年,コンサートの舞台から遠ざかっていた。

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