日本大百科全書(ニッポニカ) 「クラーモント号」の意味・わかりやすい解説 クラーモント号くらーもんとごうClermont アメリカで建造された最初の蒸気船。商業用として世界で最初に成功した蒸気船としても有名。1807年春、ニューヨークのチャールズ・ブラウン造船所で建造。長さ40.5メートル、幅5.4メートル、レシプロ式蒸気機関をもった木造船である。技師ロバート・フルトンの持ち船で、1807年8月17日に外輪推進方式によってハドソン川をニューヨークからオルバニーまで241キロメートルを32時間で遡航(そこう)した。平均速力4ノットを出し実用汽船の最初のものとなった。[茂在寅男][参照項目] | 船 | フルトン クラーモント号 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラーモント号」の意味・わかりやすい解説 クラーモント号クラーモントごうClermont 世界最初の実用汽船。全長 40.5m,幅 5.5m,喫水 2.7m。船体の両側に車のついた外輪船で,外輪の直径 4.6m,水かき板の幅 1.2m。 1807年アメリカの発明家 R.フルトンが建造し,ハドソン川をニューヨークから上流のオールバニまで約 220kmを 32時間,下航 30時間で旅客輸送を行なった。蒸気船の発明者は J.フィッチで,1790年フィラデルフィア-トレントン間に就航したが,乗客が少く欠損となって失敗した。しかし『クラーモント』号の運航は企業的な成功を収め,その後の汽船時代の基礎を築いた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by