クロアティア人(読み)クロアティアじん(その他表記)Croatians

旺文社世界史事典 三訂版 「クロアティア人」の解説

クロアティア人
クロアティアじん
Croatians

南スラヴ族一派で,ラテン文字を用いるクロアティア語を公用語とする民族
7世紀ごろに現在のクロアティア(フルバツカ)地方に移動してきたと考えられ,フランク王国とビザンツ帝国狭間にあったが,9世紀末にローマカトリックを受容した。1102年にハンガリーと同君連合の国家を形成。その後オスマン帝国の侵攻ハプスブルク帝国支配を受けたが,19世紀から民族運動を展開し,第一次世界大戦後にユーゴスラヴィアとして独立を達成した。第二次世界大戦のドイツ占領期には,クロアティア人は形だけの独立を維持したが,それはセルビア人などとの深い対立の根を残し,1991年からの内戦の要因の1つとなった。言語的にはキリル文字を用いるセルビア語も同じセルボ=クロアート語とされる。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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