デジタル大辞泉
「狭間」の意味・読み・例文・類語
さ‐ま【▽狭間】
1 城壁・櫓・軍船のへさきなどに設け、内から外をうかがったり矢・鉄砲などを用いたりするための小窓。石狭間・矢狭間・鉄砲狭間・大砲狭間・隠し狭間などがある。
2 すきま。せまいあいだ。
「どこやら―があき樽の、底の心は澄まざりけり」〈浄・淀鯉〉
3 窓。
「明かり取りの―より隣を見れば」〈浮・一代男・四〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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はざ‐ま【狭間・迫間】
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「はさま」 )
- ① 物と物との間のせまいところ。すきま。あいだ。
- [初出の実例]「後涼殿のはさまを渡りければ」(出典:伊勢物語(10C前)一〇〇)
- ② 山と山のあいだのせまく低いところ。谷あい。谷間。谷。
- [初出の実例]「あをによし 奈良の婆娑摩(ハサマ)に 獣じもの 水漬く辺隠(ごも)り」(出典:日本書紀(720)武烈即位前・歌謡)
- ③ ある事柄と次の事柄との間の時間。また、ある事柄や状態が継続しているあいだ。その間(かん)。時間的間隙。
- [初出の実例]「其の暇の迫(はさま)には天台の止観をぞ学しける」(出典:今昔物語集(1120頃か)一三)
- ④ 弓、鉄砲などをうつために、城壁などにあけられた穴。銃眼。さま。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
- ⑤ 昔、ウグイスを飼うかごのふたにつけた装飾の丸い透し。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕
- ⑥ 囲碁で、斜めに一路隔てて飛んである石の中間の点。
さ‐ま【狭間】
- 〘 名詞 〙
- ① すきま。せまいあいだ。ひま。
- [初出の実例]「善住して堅固にあり。欠(ひま)無く隙(サマ)(〈別訓〉ひま)無きが譬如く」(出典:地蔵十輪経元慶七年点(883)一)
- 「格子のさまより〈略〉ゑいと突くに」(出典:浄瑠璃・心中天の網島(1720)上)
- ② 城壁や櫓(やぐら)などの内側から外をうかがい、矢、鉄砲、大筒を放つための小窓。船では、軍船の矢倉の楯板にあける。矢狭間、鉄砲狭間、大筒狭間がある。〔名語記(1275)〕
狭間②〈兵庫県姫路城〉
- ③ 一般に小窓をいう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「明り取の狭間(サマ)より隣をみれば」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)四)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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狭間 (はざま)
城内から矢や弾丸を射出すための穴で,塀や櫓(やぐら)の壁に小さく開口する。正しくは〈さま〉と読み,小間,矢間,矢窓ともいう。矢狭間(やざま)は縦に細長く,鉄砲狭間は丸,三角,四角のほかさまざまな多角形があった。また石垣の上面を削りくぼめたものを石狭間という。中世の城で土塁に小さなくぼみのあるのも狭間の一種と考えられる。
執筆者:村田 修三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の狭間の言及
【狭間】より
…正しくは〈さま〉と読み,小間,矢間,矢窓ともいう。矢狭間(やざま)は縦に細長く,鉄砲狭間は丸,三角,四角のほかさまざまな多角形があった。また石垣の上面を削りくぼめたものを石狭間という。…
【迫】より
…同様の語として千葉県などでは〈さく〉がある。また〈狭間(はざま)〉も同様の意味の語である。このような小さな谷に開かれた田が迫田であり,《俚言集覧》に〈美作(みまさか)にて山の尾と尾との間をさこと云ふ。…
※「狭間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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