ケイス島(読み)ケイスとう(英語表記)Qeys

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケイス島」の意味・わかりやすい解説

ケイス島
ケイスとう
Qeys

カイス島ともいう。ペルシア湾内のイラン領の島。本土から 16km沖合いに位置する。標高 37mの台地をなし,わずかなナツメヤシと草以外に植生はない。中世末期,この地を領有する首長艦隊をつくって勢力を増し,当時大きな市場であった本土南西岸のシラフ (現在のターヘリー) を占領して,11世紀にはこれと取って代った。全盛期にはアラビア半島の海岸地方の一部をも支配し,ペルシア,メソポタミアアラビア,インドの産物交易を行なった。当時の都市の遺跡は,北海岸のハリーレの廃虚として残っている。島は 14世紀に衰退した。人口 1834。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android