日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ゲイ(Edwin Francis Gay)
げい
Edwin Francis Gay
(1867―1946)
アメリカの経済史家。ミシガン大学卒業後12年にわたってヨーロッパに留学、ベルリン大学でG・シュモラーの強い影響を受け、経済史の研究に入った。留学後半の5年間ほどロンドンにおいてイギリス農業史を研究し、1902年帰国、翌年学会誌『Quarterly Journal of Economics』に論文「16世紀イングランドにおけるエンクロージャー」Inclosures in England in the Sixteenth Centuryを発表した。帰国後ハーバード大学で教鞭(きょうべん)をとり、06年経済史教授となる。17年以降官界、ジャーナリズムで活躍したが、27年ハーバード大学に戻って経済史の研究に専念した。著書は残さなかったが、門下に多くの俊英の研究者を輩出し、また農業史学会会長、経済史学会会長などを歴任した。
[根本久雄]