ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コーシーの積分定理」の意味・わかりやすい解説
コーシーの積分定理
コーシーのせきぶんていり
Cauchy's integral theorem
が成り立つ。これをコーシーの積分定理という。ここで C の内部の任意の1点を z とすると,
が成り立つ。これをコーシーの積分表示という。これは,正則な関数の1点 z における値が,その点を内部に含む単一閉曲線 C 上の関数 f の値によって,完全に決定されることを表示する式である。
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この右辺は,f(z(t))z′(t)=U(t)+iV(t)と,実部,虚部に分けて得られる
のことである。
以上の二つは次のような一般化ができる。領域Dの境界Cは,Dを左にみてまわる単純閉曲線C1,……,Cnから成っているとき(図1),
と解釈して,上述の二つの式が成り立つ。…