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関数論 かんすうろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

関数論
かんすうろん

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百科事典マイペディアの解説

関数論【かんすうろん】

正確には複素(変数)関数論。微分積分学の拡張で,複素変数の関数について微分,積分を研究する数学の部門。関数論では微分可能な関数を,普通の微分積分学と区別して正則関数または解析関数という。
→関連項目解析学実変数関数論楕円関数等角写像ピカールリウビル

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世界大百科事典 第2版の解説

かんすうろん【関数論 theory of functions】

複素関数論ともいい,数学の中の解析学の一つの分野である。独立変数と従属変数が複素数であるような関数を複素関数というが,関数論はそのうち正則関数およびそれに関連する関数を対象とする。独立変数が2個以上のときは,とくに多変数関数論という。ここでは,w,zともに複素数である。1変数関数wf(z)の関数論を解説する。
[歴史]
 解析学において複素数を用いるという考えは,微分積分学の発見の直後からあったようであるが,これが盛んに用いられるようになったのは18世紀になってからである。

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大辞林 第三版の解説

かんすうろん【関数論】

変数も関数値も複素数であるような関数(特に解析関数)について研究する数学の一部門。フランスのコーシー、ドイツのリーマンなどによって創始された。複素関数論。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

関数論
かんすうろん

関数の考えを、複素数zを変数とし、複素数の値をとる関数にまで広げて、微分や積分を考えると、普通の微分・積分と違った、おもしろい、また役にたつ性質をもつばかりでなく、微分・積分の定理を統一的に考えることができるようになる。このような数学の研究領域を関数論または複素関数論といい、フランスコーシードイツリーマンワイアシュトラースらによって始められた。
 w=f(z)を複素平面の、ある領域Dで定義された複素数の値をとる関数とし、z0における微分係数を(極限値が存在するとき)

によって定義し、

などと表す。この定義は、普通の微分における定義と同じであるが、複素数を実部と虚部に分けて、
  z=x+iy, f(z)=u(x,y)+iv(x,y)
と表すと、z0=x0+iy0において微分可能になる必要十分条件は、2変数(x,y)の関数と考えたu(x,y), v(x,y)が(x0,y0)で全微分可能、しかも、

が成り立つことである(コーシー‐リーマンの微分方程式)。
 領域Dの各点で微分可能なとき、この関数はDにおいて正則であるという。複素関数w=f(z)は、複素平面の点z=x+iyをw=u+ivに写す変換と考えられるが、正則関数の一つの性質として、f′(c)≠0ならば、点cを通る二つの曲線C1、C2はw平面のf(c)を通る二つの曲線Γ1、Γ2に写されるが、このとき、cにおいてC1、C2のつくる角は、f(c)において、Γ1、Γ2のつくる角に等しい()。この性質を正則関数の表す変換の等角性といい、流体力学、電磁気学などで利用される。
 領域D上の正則関数f(z)の積分を次のように定義する。D内に値をとる滑らかな曲線Cをz(t) ; a≦t≦bと表すとき、

を、曲線Cに沿っての積分といい、

と書く。CがD内の単純閉曲線ならば、とくに、コーシーの積分定理

が成り立つ。これから、正則関数の多くの有用な定理が導かれる。たとえば、Cの内部にある点cに対し、

が成り立ち(コーシーの積分定理)、これから、正則関数は何回でも微分可能であり、テーラー展開ができて、cの近くで、

と表されることがわかる。閉曲線C内に正則でない点(特異点という)aがあるとき、

は0になるとは限らない。aがC内のただ一つの特異点のとき、上の値を関数f(z)のaにおける留数(りゅうすう)という。留数は積分の値を計算しなくても、

が有限確定ならば、この値がaにおける留数に等しい。したがって、この極限値を用いて積分の値を求めることができる。
 これは、普通の実関数の定積分を求めるのによく用いられる。[洲之内治男]

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世界大百科事典内の関数論の言及

【コーシー】より

…ことにコーシーの名を数学史上不朽のものにしたのは,複素数を変数とする関数の線積分に関するもので,1814年から50年にかけてはぐくまれたものである。後世,関数論と名付けるものを基礎づけたもので,このときに樹立されたものを関数論における基本定理と名付けている。【小堀 憲】。…

※「関数論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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