シェキーナー(英語表記)shekhīnāh

改訂新版 世界大百科事典 「シェキーナー」の意味・わかりやすい解説

シェキーナー
shekhīnāh

〈住むこと〉〈留まること〉を意味するヘブライ語であるが,ユダヤ教,とくにラビ文書において,神の臨在を表現する述語として用いられる。ラビたちの信仰によると,この世俗世界の中のどこにでも,神が聖別した場所や人にはシェキーナーがある。したがって,モーセに神が顕現したシナイ山のような一地点だけではなく,選民イスラエルにも,神意を行う個人にもシェキーナーはあるとされる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のシェキーナーの言及

【ユダヤ教】より

…神は唯一であり,その統一された意志の下に,宇宙が創造され,イスラエルが選ばれ,歴史が運営されている。神はどのようなかたちも取らず宇宙を超越した存在であるが,同時に宇宙に遍在しているから,神に向かって祈る個人にも神は来臨し,滞留(シェキーナー)する。神は全知全能であり,聖にして完全な存在,永遠の生者である。…

※「シェキーナー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android