シッダーンタ(英語表記)Siddhānta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シッダーンタ」の意味・わかりやすい解説

シッダーンタ
Siddhānta

サンスクリット語で,インドの六派哲学の一つであるニヤーヤ学派では定説を意味し,それに4種を立てる。また,一般に各学派の理論をも意味する。ジャイナ教では,特に白衣派でその聖典さし,(1) アンガ Aṅga,(2) ウバンガ Uvaṅga,(3) パインナ Paiṇṇa,(4) チェーヤスッタ Cheyasutta,(5) ムーラスッタ Mūlasutta,(6) スッタ Suttaに分類される。

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世界大百科事典(旧版)内のシッダーンタの言及

【インド数学】より

…伝統的に,ガニタはホーラー(ホロスコープを用いる占星術)およびサンヒター(吉凶占いの集成)と共に星学(ジョーティヒシャーストラ)を形成する。他方,ガニタは狭い意味でのガニタ(数学)と数理天文(暦法)学に分かれるが,シッダーンタと呼ばれるおもだった天文学書は何章かを数学にあてるのが普通である。天文学書中の数学の章は必ずしも天文学に必要な数学を供給するためのものではなく,内容的には純粋な数学書とあまり変わらない。…

【インド天文学】より

…月と惑星についても同様に平均運動の値が与えられる。〈シッダーンタ〉と総称される包括的天文学書は,平均運動の計算起点としてカリ・ユガ暦元(ユリウス暦の紀元前3102年2月18日に相当)を用いる。いっぽう計算の簡略化を目的とする〈カラナ〉文献では,近矩(きんく)(近い過去のある時点)が暦元として採用される。…

【ジャイナ教】より

…現在ジャイナ教徒は260万ほどを数え(1971),これは全人口の0.5%にも満たないが,インド社会でのジャイナ教徒の結束はきわめて固い。
[聖典と他の文献]
 ジャイナ教の聖典はシッダーンタSiddhāntaあるいはアーガマĀgamaと呼ばれる。両派はそれぞれ異なる聖典をもつ。…

※「シッダーンタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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