日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ジョルダン(David Starr Jordan)
じょるだん
David Starr Jordan
(1851―1931)
アメリカの生物学者、教育者。ニューヨーク州ゲインズビルの生まれ。コーネル大学、インディアナ医科大学に学び、インディアナ大学動物学教授、同学長を経て、スタンフォード大学初代総長(1891~1913)を務めた。日本を訪れること前後3回、太平洋周辺水域の魚類の研究に従い、日本の魚類学の発展に指導的影響を与えた。親日家で、アユの味を高く評価したことも有名。野球を好み、コーネル大学在学中は選手としてプレーし、3打席連続でホームランを打ったことが終生の自慢話であった。また、世界平和財団の理事長として、母国の第一次世界大戦への参加に強く反対するなど平和運動にも挺身(ていしん)した。魚学、平和論など著作は50余点に及ぶ。
[日比谷京]