スカジ(その他表記)Skadhi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スカジ」の意味・わかりやすい解説

スカジ
Skadhi

北欧神話の冬の女神。巨人シアジの娘。神々によって父が殺された仇を討つためにアスガルズに行くが,なだめられて考えを改め,神々の一人と結婚してその仲間に加わることにした。足だけを見て夫を選ばせられたため,神々のなかでいちばん美しいバルドルを選びそこない,海辺に住むニヨルズの妻となった。しかし,山育ちの彼女とニヨルズとは性格好みが合わず,結局別れて彼女はしばらく一人で山に住み,雪靴をはきスキーに乗り弓矢で狩りをしたが,寂しくなったのか,冬の神ウルと一緒になった。二人とも吹きすさぶ風や,なだれの音,おおかみの叫びを好んだのでうまくいったという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスカジの言及

【バン神族】より

… バン神のニョルズは豊饒と航海の神である。ニョルズと巨人の娘スカジSkaðiの結婚は女神イズンIðunnの若返りのリンゴの話と関係する。巨人シャチThjaziからイズンとリンゴを取り戻したアース神は巨人を焼き殺す。…

※「スカジ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android