スペクトラム拡散(読み)スペクトラムカクサン

デジタル大辞泉 「スペクトラム拡散」の意味・読み・例文・類語

スペクトラム‐かくさん〔‐クワクサン〕【スペクトラム拡散】

spread spectrum無線通信において、搬送波周波数帯域を大幅に広げて送信し、受信側で復元する変調技術。干渉雑音に強く、秘匿性に優れる。第三世代携帯電話の通信方式CDMAほか無線LANランBluetoothブルートゥースで利用される。スペクトル拡散周波数拡散

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「スペクトラム拡散」の解説

スペクトラム拡散

無線でデータを送信する際の変調方式の1つで、信号を広い周波数帯に拡散して送信する方法。もともとは、通信の秘密を守る目的の軍事技術として使われていた。スペクトラム拡散では、たとえば1MHzの帯域幅が必要な信号を10MHz分に拡散して送る。信号の密度を下げて送ることになるので出力が弱くなり、信号なのかノイズなのかを見分けにくくなる。こうした信号の特性により、スペクトラム拡散はノイズに強いという特徴を持つ。拡散された信号は復調により元の狭い範囲の信号に戻されるが、このとき、拡散された信号の一部にノイズが混じっていても、元の信号に戻したときにはノイズ成分が薄まる(逆拡散)というものだ。代表的なスペクトラム拡散方式として、直接拡散方式(DSSS)や周波数ホッピング方式FHSS)などがある。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android