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無線通信 むせんつうしんradio communication

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無線通信
むせんつうしん
radio communication

有線伝送路によらず,電磁波を直接媒介として行う通信。 1895年 G.マルコーニが無線通信の実験に成功して以来,電子管,半導体素子などの発明によって画期的な進歩をとげた。初期は長波中波などの低い周波数 (地表波) を利用し,次いで短波 (電離層による反射を利用) を使うようになった。しかし通信量の急増に合せ,無線回線を有効に利用 (多重化) するため,マイクロ波など高い周波数が利用されるようになった。現在,無線通信に使われている電波は,長波 (10~100kHz) ,中波 (100kHz~1.5MHz) ,短波 (1.5~30MHz) ,超短波 (30~300MHz) ,マイクロ波 (300MHz~30GHz) などがあり,長波は国際的な標準周波数放送や水中通信に,中波はラジオ放送や船舶通信 (近距離用) などに,短波は国際通信や船舶通信 (遠距離用) に,超短波はテレビ放送,固定通信,自動車や航空機との通信などに利用され,マイクロ波は超多重電話やテレビなどの伝送路に使われている。このほか国際間のマイクロ波通信として人工衛星を利用した通信網がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

むせんつうしん【無線通信 radio communication】

空間に発射された電波を用いる通信をいう。電波は無線伝送に用いられる音声信号赤外線との間の電磁波であるが,現在では一般に10kHzから300GHzの間のものとされている。一方,国際電気通信条約の無線通信規則では3THz以下の電磁波と定義されている。その技術の発展は表に示したように,この100年間に利用できる無線周波数は100GHz帯まで,また地上のみならず宇宙通信へと拡大した。本項では,おもに地上無線通信について解説し,〈宇宙通信〉〈衛星通信〉についてはそれぞれの項目を参照されたい。

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大辞林 第三版の解説

むせんつうしん【無線通信】

電波の空間伝播を利用して行う通信。無線。 ↔ 有線通信

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無線通信
むせんつうしん
radio communication

電波を用いた通信の総称。電波を初めて通信に利用して成功したのはイタリアのG・マルコーニであり、1896年のことであった。マルコーニは、100メートルの銅線を空中高く懸垂し一端を地中に埋めたが、これがアンテナの始まりである。その後、真空管、トランジスタ、そして現代のLSI(大規模集積回路)に至るエレクトロニクスの進展により、無線通信は急速に発展し、現在ではあらゆる分野で使用されている。無線通信に用いる電波には、超長波、長波、中波、短波、超短波、極超短波、マイクロ波、ミリ波がある。
 また、無線通信を用途面から分類すると、(1)固定通信、(2)移動体通信、(3)衛星通信の三つに大別できる。
(1)固定通信 固定した地点間の通信であり、マイクロ波を用いた方式が主流となっている。1990年代までは、電話網の長距離通信用として4ギガヘルツ帯、5ギガヘルツ帯、6ギガヘルツ帯が多く使用されていたが、これらの固定通信は光通信にとってかわられて、あいた周波数帯は再編成されて急速に需要を増している移動体通信などに使われることになっている。中・短距離通信方式では、11ギガヘルツ帯、15ギガヘルツ帯が主として使用され、20ギガヘルツ帯はおもに短距離用に用いられている。
(2)移動体通信 発信・受信のいずれか、あるいは双方が移動しながら通信するもの。船舶通信、航空機通信、警察のパトロール通信などの重要通信用から始まり、長い歴史がある。近年は1980年代から公衆通信用として列車電話、自動車電話、さらに現在の携帯電話へと普及してきた。移動体通信に使用される周波数帯は、電波の伝搬特性上、長距離通信は短波が、数十キロメートルまでの中距離は超短波、極超短波が使われている。また携帯電話は、極超短波の800メガヘルツ帯や1.5ギガヘルツ帯が使われてきているが、今後はさらに高い周波数帯が使われていくことになる。
(3)衛星通信 宇宙空間にある人工衛星などの宇宙局を介して行う通信で、静止衛星打上げ技術の進展と国際通信需要の増大によって、急速に発展した。衛星通信は、一つの衛星で広範囲をカバーできるので、国際通信のほか、離島との通信や災害時の通信などにも利用される。国内固定通信や、移動体通信にも用いられる。使用される周波数帯としては、「電波の窓」とよばれている1~10ギガヘルツの間が適しているが、伝送容量の増大の必要から、10ギガヘルツ以上の周波数帯(11、14、20、30ギガヘルツ帯)も使用されている。[坪井 了・三木哲也]

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