スラスト軸受(読み)スラストじくうけ(その他表記)thrust bearing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スラスト軸受」の意味・わかりやすい解説

スラスト軸受
スラストじくうけ
thrust bearing

機械の軸類の軸方向の荷重 (スラスト荷重) を支える軸受推力軸受とも呼ばれる。次の2種類がある。 (1) すべり軸受型 回転板とそれに対向する静止板から成り,回転に伴って自動的に潤滑膜が形成される動圧軸受と,外部からの流体圧力 (静圧力) によって膜を形成する静圧軸受とに分けられる。動圧軸受は最も一般的に用いられ,なかでもミッチェル軸受がすぐれている。 (2) ころがり軸受型 スラスト玉軸受とスラストころ軸受がある。 (1) に比べれば負荷容量は小さいが,スラストころ軸受は比較的高荷重で低速回転の場合に用いられる。 (→ころがり軸受 )

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世界大百科事典(旧版)内のスラスト軸受の言及

【軸受】より

… 軸受にはその動作原理により,すべり軸受ところがり軸受の区別がある。また受けるべき荷重の方向により,回転軸に垂直方向の荷重を受けるラジアル軸受(すべり軸受の場合にはジャーナル軸受ということが多い),回転軸方向の荷重を受けるスラスト軸受の区別がある。すべり軸受のもっとも基本的な形は丸い穴の中で丸い軸が回転するもので,軸と軸受の間の隙間には適当な潤滑油を供給して摩擦,摩耗を減らす。…

※「スラスト軸受」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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