スラパティ(その他表記)Surapati

改訂新版 世界大百科事典 「スラパティ」の意味・わかりやすい解説

スラパティ
Surapati
生没年:?-1706

インドネシア,バリ島出身の逃亡奴隷で,オランダ東インド会社に対する反乱の指導者。初めバタビア(現,ジャカルタ)のオランダ軍で働いていたが,差別待遇に憤慨して逃亡し,数百人の同胞逃亡奴隷の首領に推された。彼らは西部ジャワのプリアンガン地方で盗賊となり,会社の討伐軍に追われて中部ジャワに転じた。マタラム・イスラム王アマンクラット2世は最初彼を保護したが,オランダとの間が気まずくなったため彼を遠ざけた。スラパティはさらに東ジャワに逃れ,パスルアンに独立国を建設した。マタラムに起こった第1次ジャワ継承戦争(1704-08)により廃位されたアマンクラット3世は,東部に逃れてスラパティに合流したので,オランダ軍は彼の首都バンギルを攻撃し,1706年に敗死させた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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