セメ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セメ」の意味・わかりやすい解説

セメ

日本音楽用語。「責」の字をあてる。 (1) 竜笛能管などで,強く息を吹入れて出される高音域の音のこと。低音域の「和 (ふくら) 」に対する。 (2) 篳篥 (ひちりき) の舌を締めつける籐製の輪。 (3) 狂言の囃子事の一つで,笛,大小鼓,太鼓を使って地獄の責めを表わすもの。 (4) 舞踊曲において,主役が地獄の責めに苦しむ場面の音楽のこと。 (5) 新内節などで,激しい緊迫した動作・場面を表わすのに用いられる旋律型。なお,「攻め」と書く場合は,筑前琵琶合戦を表わす歌と琵琶の手 (旋律型) をさす。薩摩琵琶クズレに相当する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android