ソープションポンプ(その他表記)sorption pump

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソープションポンプ」の意味・わかりやすい解説

ソープションポンプ
sorption pump

気体分子が固体表面に物理吸着する現象を利用した真空ポンプ。吸着面の面積を大きくするため,粉末化された多孔質材料吸着剤として用い,それをステンレス鋼などの容器中に充填する。あらかじめ大気中で吸着剤を加熱し,吸着剤中の気体を大気に放出させた後,真空容器に取付け,液体窒素などで低温に冷却して気体分子を吸着させることにより排気を行う。油などを用いないので清浄な真空が得られるが,到達真空度は 10-3Pa 程度,排気速度は数十 l/min程度であり,補助ポンプとして用いられる場合が多い。

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世界大百科事典(旧版)内のソープションポンプの言及

【真空ポンプ】より

…この場合,排気気体を大気に放出させる補助ポンプを併用し,高真空を作りだすポンプをとくに高真空ポンプと呼び,拡散ポンプ,分子ポンプなどがある。補助ポンプには油回転ポンプ,ソープションポンプなどがある。また,補助ポンプの作用を補強するためのブースターポンプとして二葉ポンプ,油・水銀エゼクターなどが用いられる。…

※「ソープションポンプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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