タアッバタ・シャッラン(読み)たあっばたしゃっらん(英語表記)Ta'abbaa Sharran

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タアッバタ・シャッラン」の意味・わかりやすい解説

タアッバタ・シャッラン
たあっばたしゃっらん
Ta'abbaa Sharran
(?―530ころ)

イスラム以前の古代アラビアの勇壮詩人。名前は「小腋(こわき)に悪をもつ男」の意で、あだ名。作品はアブー・タムマームの『勇壮』詩集(9世紀)のなかにあり、古代アラブ武士道の理想像を高らかに歌い上げ、剛勇忍耐独立、自由、復讐(ふくしゅう)などを美徳としてたたえている。有名な「復讐の詩」に感銘を受けたゲーテは、これを彼の『西東詩集』のなかに取り入れている。

[内記良一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android