日本大百科全書(ニッポニカ) 「チュール(フランス)」の意味・わかりやすい解説
チュール(フランス)
ちゅーる
Tulle
フランス中部、コレーズ県の県都。マッシフ・サントラル(中央群山)の西部、標高212メートルの地にあり、コレーズ川(ドルドーニュ川支流ベーゼル川のさらに支流)の両岸に沿って位置する。人口1万5553(1999)。7世紀にベネディクト派修道院を中心に発生し、中世にはラシャ市が立った。ペストによる人口減や16世紀の宗教戦争で荒廃したが、18世紀に王立銃器工場ができ、現在は国立武器工場が産業の中心となっている。繊維工業は古くから盛んで、チュール織の原産地である。交通幹線から外れており、発展に取り残されている。12~14世紀の大聖堂がある。
[青木伸好]
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