テンソル力(読み)テンソルりょく(その他表記)tensor force

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テンソル力」の意味・わかりやすい解説

テンソル力
テンソルりょく
tensor force

2個の粒子間の双極子相互作用。特に核力に含まれる相互作用をいう。2個の核子間の位置ベクトルからつくられるテンソル成分とスピンベクトルからつくられるテンソルの成分との積を含むので,この名がある。テンソル力のため重陽子の電荷分布は球対称からずれ,核四重極能率を生じる。

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世界大百科事典(旧版)内のテンソル力の言及

【核力】より

…したがって核力の強さは2核子のスピン,アイソスピンの状態によっても異なる。またテンソル力といって,力の方向が2核子を結ぶ線分の方向と一致しないような非中心力も含まれる。たとえば陽子と中性子で両者のスピンが同じ向きにそろっているときは,テンソル力は陽子・中性子を結ぶ線をスピンの方向と一致させようとする力になる。…

※「テンソル力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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