トラクタ(その他表記)tractor

翻訳|tractor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トラクタ」の意味・わかりやすい解説

トラクタ
tractor

牽引力を利用して各種の作業を行う作業用自動車。農業用作業機具,建設工事用作業機具などと組合せて使用するほか,車輌の牽引にも利用される。車輪式,クローラ式 (無限軌道式) ,セミクローラ式 (前後の一方が車輪) がある。 1860年頃イギリスで蒸気トラクタとして初めて用いられてから改良発達し,今日では工業,農業,林業,軍事などの各方面で広く用いられている。エンジンは蒸気,ガソリン,ディーゼル,電気などのものがあるが,ガソリンとディーゼルが多い。農業用トラクタは,プラウ,播種機,施肥機,収穫機などを牽引して作業を行い,ベルトで動力を伝動して脱穀機などの駆動にも利用できる。建設工事用は,農業用より牽引力が強く,クローラ式は,不整地や柔らかい地盤に有効で,前方に排土板や掘削積込みバケットをつけて,ブルドーザ,トラクタシャベルとして使用する。トラクタはまた,引張りプロペラ飛行機 tractor airplaneの意味でも用いられる。これはプロペラが発動機の前方 (機首方向) についた飛行機でプロペラ機の標準型。

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