トロワイヨン(読み)とろわいよん(その他表記)Constant Troyon

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トロワイヨン」の意味・わかりやすい解説

トロワイヨン
とろわいよん
Constant Troyon
(1810―1865)

フランスの画家セーブルの磁器絵付(えつけ)師の家に生まれ、彼自身も風景の絵付を専門として描き始めるが、やがて油彩による風景画を制作するようになる。サロン出品の『トビアスと天使』(1841)のような歴史風景画においても、古典的な題材口実にして、自然の誠実な観察に基づく風景を主体にしている。1843年、テオドール・ルソー、デュプレJules Dupré(1811―1889)らと会い、バルビゾン派の仲間入りをするが、情緒的な表現より忠実な自然観察を行う彼の風景画は、やがて純粋色を細かく並列させる先印象主義を生んでいる。とくに、彼が晩年にしばしば描いた英仏海峡マンシェ海岸での海景画にそれをみることができる。パリで没。

中山公男

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