デジタル大辞泉 「口実」の意味・読み・例文・類語 こう‐じつ【口実】 1 言い逃れや言いがかりの材料。また、その言葉。「病気を口実に欠席する」「口実を与える」「口実をさがす」2 日ごろよく口にする言葉。言いぐさ。「朝暮の―として誦しける」〈今昔・一五・四三〉[類語]名目・隠れみの・仮託・かこつける・託する・よそえる・盾に取る・表向き・表看板・美名・綺麗事・大義・大義名分・錦の御旗 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「口実」の意味・読み・例文・類語 こう‐じつ【口実】 〘 名詞 〙① 生活するのに必要なもとで。糊口の資。口すぎのもと。〔後漢書‐劉般伝〕② もの言いをする材料とするもの。いいぐさ。かたりぐさ。また、よく口にすることば。[初出の実例]「非二只蛭牙之為一レ誡、余亦充二終レ身之口実一矣」(出典:三教指帰(797頃)上)「浄心信敬 不生疑或 不堕地獄 餓鬼畜生 若在仏前 蓮花化生 と云ふ文を朝暮の口実として誦ける」(出典:今昔物語集(1120頃か)一五)[その他の文献]〔春秋左伝‐襄公二〇年〕③ 言いわけや言いのがれの、あるいは非難、攻撃などの言いがかりの材料。また、そのことば。[初出の実例]「武王があの口実の言をみなんだか」(出典:拘幽操辨(1686))「プロベブルな〔ほんとらしい〕口実(コウジツ)を設けて」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一二)④ 食べ物。[初出の実例]「口実細思殊小事、忍遅二数日一賤如レ泥」(出典:六如庵詩鈔‐二編(1797)三・秋半樵夫来売松蕈大可豆子索価甚貴戯賦) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「口実」の読み・字形・画数・意味 【口実】こうじつ 語りぐさ。かこつけごと。〔書、仲之誥〕湯、を南(なんさう)に放つ。惟(こ)れ慙り。曰く、予(われ)來世、台(われ)を以て口實と爲さんことをると。字通「口」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報