ナゴルノ・カラバフ紛争(読み)なごるの・からばふふんそう(英語表記)Nagorno-Karabakh clashes

知恵蔵mini「ナゴルノ・カラバフ紛争」の解説

ナゴルノ・カラバフ紛争

黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地域にあるアゼルバイジャンアルメニアの二国間で約30年にわたって続く、領土を巡る武力紛争のこと。紛争の背景には、イスラム教シーア派が主流のアゼルバイジャンに対し、アルメニアはキリスト教徒が多数を占めるという民族・宗教的な違いが影響しているとされる。同地域には旧ソ連時代に「ナゴルノ・カラバフ自治州」が設置されており、アゼルバイジャンの自治州だったが、多数派を占めるのはアルメニア人で、1980年代後半、彼らがアルメニアへの編入を訴え武装闘争を開始した。91年のソ連崩壊後には主権を巡って両国間で軍事的な衝突が起き、多くの犠牲者と難民が発生した。94年、ロシアなどの仲介で一度は停戦合意が実現したが、その後も散発的に両国による武力衝突が起きている。同地域は国際的にはアゼルバイジャンの領土として認められているが、現在までアルメニアが周辺地域を含めて実効支配しており、2020年に勃発した両国の軍事衝突は1994年の停戦以降、最大規模とされる。

(2020-10-20)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

急急如律令

中国漢代の公文書の末尾に、急々に律令のごとくに行え、の意で書き添えた語。のち、呪文(じゅもん)の終わりに添える悪魔ばらいの語として、道家・陰陽師(おんようじ)・祈祷僧(きとうそう)などが用いた。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android