ニンリル(その他表記)Ninlil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニンリル」の意味・わかりやすい解説

ニンリル
Ninlil

バビロニアの創造神話の女神。風の神エンリルベルの名でニップールを支配していたときの妻。のちにニンリルはニンフルサグ (山の奥方) の名で尊敬されたが,これは彼女が夫とともに「東の山」に住んでいたからである。ベリト (奥方) とか「神々の母」などと呼ばれたが,バビロニアの神界では絶対権をもたなかった。彼女はヌンビルドゥー川で舟を漕いでいたときにエンリルに強奪されるが,そのために黄泉の国に追放されたエンリルについていく。彼らの間に生れた子ナンナは黄泉の国の月神となるが,エンリルは黄泉の国の3人の悪霊身代りにすることによってナンナを天にのぼらせることができたという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む