ナンナ(その他表記)Nanna

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナンナ」の意味・わかりやすい解説

ナンナ
Nanna

北欧神話の女神。バルドルの妻で,フォルセチの母。バルドルがロキ悪巧みによって落命したあと,彼の死体が神々により船葬に付される最中に,ナンナは悲しみのあまり胸が張り裂けて死に,夫とともに冥府に行った。オーディンの息子の一人ヘルモズがフリッグにつかわされて死者の国の女王ヘルの館に来て,この夫婦と再会したとき,ナンナは上界に帰る彼に託して,フリッグとその忠実な侍女フラにそれぞれ亜麻の織物と黄金の指輪を贈ったという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のナンナの言及

【シン】より

…バビロニアの月神。シュメールではナンナNannaと呼ばれた。すでに前3千年紀の半ばころから文書に現れるが,サルゴン時代になってその名は人名の一部としても頻繁に用いられるようになった。…

※「ナンナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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