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バイパス移植 バイパスイショク

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイパス移植
ばいぱすいしょく
bypass grafting

閉塞(へいそく)血管の血行再建手術の一方法で、動脈および静脈に著明な狭窄(きょうさく)や閉塞性病変があるとき、その部位の中枢側と末梢(まっしょう)側に代用血管を用いて吻合(ふんごう)し、代用血管を通して十分な血液を末梢へ流す手術をいう。用いられる代用血管としては、まずダクロンやテフロンなどの合成高分子材料からつくられた人工血管がある。生体反応が少なく、安定していて耐久性も優れているため、種々の人工血管が広く用いられている。ただし、直径5ミリ以下の人工血管は血栓などで閉塞しやすい。そのため細い血管に対しては、自家静脈が好んで用いられる。すなわち、患者の下肢の大伏在静脈を切除して移植材料とする大動脈―冠状動脈バイパス術が有名である。狭心症に対するこの手術は、現在世界的に著しく普及している。また、自家静脈片は下肢の動脈閉塞に対するバイパス移植にも用いられる。このほか、細い動脈に化学処理したヒト臍帯(さいたい)静脈を使用することもある。なお最近、人工血管のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は細小動脈―静脈移植用の新しい人工血管として注目されている。[竹内慶治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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