閉塞(読み)へいそく

精選版 日本国語大辞典「閉塞」の解説

へい‐そく【閉塞】

〘名〙 (「へいぞく」とも)
① とじてふさぐこと。しめて通れないようにすること。また、とじてふさがること。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)五「もしひと、にくみのらば、くち、すなはち閉塞(ヘイゾク)せん
※清原国賢書写本荘子抄(1530)六「目は外にて明なるが、心は内にて閉塞する、不便と思ふ也」 〔礼記‐月令〕
② 敵の艦船の出入を妨げるために、出入り口に艦船を沈めたり、防材を置いてバリケードとしたり、水雷を敷設したりして港口をふさぐこと。
官報‐明治三七年(1904)三月二九日「聯合艦隊は去る二十六日再び旅順口に向ひ〈〉敵港閉塞を決行せり」
③ 鉄道で、本線路の一定の区間を一つの列車だけの運転に専用させること。同じ本線路を運転する列車の衝突事故を防ぐために行なう。

とじ‐ふさが・る とぢ‥【閉塞】

〘自ラ四〙
① ひらいていたものがしまって通じなくなる。また、物がいっぱいにつまってあきがなくなる。〔名語記(1275)〕
※破戒(1906)〈島崎藤村〉一二「重く深く閉塞(トヂフサガ)った雪雲の色は」
② 気持がはれないで憂鬱(ゆううつ)になる。
人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)三「なんだか気がとぢふさがる様だ」

とじ‐ふさ・ぐ とぢ‥【閉塞】

〘他ガ四〙 閉じたり、おおったりして通じなくする。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)五「我は当に三悪趣を関閉(トヂフサガ)しめたまふ」
※高野本平家(13C前)一「たそかれ時も過ぬれば、竹のあみ戸をとちふさき、灯かすかにかきたてて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「閉塞」の解説

へい‐そく【閉塞】

[名](スル)
通路や出入り口がふさがること。また、閉じてふさぐこと。「運河を閉塞する」「腸閉塞
吝嗇は悪行にして、仁愛の心を―し」〈中村訳・西国立志編
先行きが見えないこと。将来の見通しが立たないこと。「閉塞状況」「閉塞した経済」
列車どうしの衝突を防ぐ手法の一。列車の場合、自動車などに比べて制動距離が長いため、線路をある一定区間に区切り、一区間に一編成しか入れないようにすることで衝突を回避する。また、閉塞区間内の走行列車の存在は軌道回路で検知する。固定閉塞。→移動閉塞
[類語](1塞ぐ閉ざす閉める閉じるたてる閉め切るふうずるさえぎはば遮断する封鎖する閉鎖する

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普及版 字通「閉塞」の解説

【閉塞】へいそく

とざす。とじこもる。軾〔李端叔に答ふる書〕罪を得てより以來、深く自ら閉塞し、履、山水に放浪し、樵漁(せうぎよ)と雜處す。~輒(すなは)ち自ら漸く人にられざるを喜ぶ。

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