精選版 日本国語大辞典「閉塞」の解説
へい‐そく【閉塞】
〘名〙 (「へいぞく」とも)
① とじてふさぐこと。しめて通れないようにすること。また、とじてふさがること。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)五「もしひと、にくみのらば、くち、すなはち閉塞(ヘイゾク)せん」
とじ‐ふさが・る とぢ‥【閉塞】
〘自ラ四〙
① ひらいていたものがしまって通じなくなる。また、物がいっぱいにつまってあきがなくなる。〔名語記(1275)〕
※破戒(1906)〈島崎藤村〉一二「重く深く閉塞(トヂフサガ)った雪雲の色は」
② 気持がはれないで憂鬱(ゆううつ)になる。
※人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)三「なんだか気がとぢふさがる様だ」
とじ‐ふさ・ぐ とぢ‥【閉塞】
〘他ガ四〙 閉じたり、おおったりして通じなくする。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)五「我は当に三悪趣を関閉(トヂフサガ)しめたまふ」
※高野本平家(13C前)一「たそかれ時も過ぬれば、竹のあみ戸をとちふさき、灯かすかにかきたてて」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報