バゴアス(英語表記)Bagoas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バゴアス」の意味・わかりやすい解説

バゴアス
Bagoas

アケメネス朝ペルシアの王アルタクセルクセス3世 (在位前 359/8~338/7) の大臣エジプト遠征成功 (前 343) 。ロードスメントールと結んでペルシアの実質的な支配者となり,アルタクセルクセスとその子らを殺害ダレイオス3世王位に迎えたが,やがてダレイオスが彼の意のままにならなくなったとき,その毒殺を企てて失敗し,逆に毒殺された。

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世界大百科事典(旧版)内のバゴアスの言及

【ダレイオス[3世]】より

…カスピ海南岸のカドゥシア人を征討した功により,アルメニアのサトラップに任ぜられた。アルタクセルクセス3世とアルセスの2人の王を殺した宦官バゴアスBagōasは,傍系から彼を選んで王に擁立した。まもなく両者は対立し,ダレイオスはバゴアスを倒して,宮廷政治の粛正をはかった。…

【ペルシア帝国】より

…エジプトは60年余り自立を続けたのち,アルタクセルクセス3世によって再征服された。この遠征に功績のあった宦官バゴアスBagōasは,王を毒殺してその子アルセスArsēsを即位させ,次いでアルセスも殺して傍系のダレイオス3世を王に選んだ。ダレイオスはバゴアスを倒して宮廷政治の粛正に努めたが,まもなくアレクサンドロス大王の率いるマケドニア・ギリシア軍の侵入に遭い,前330年彼の死とともに帝国は滅亡した。…

※「バゴアス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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