日本大百科全書(ニッポニカ) 「バス(イギリス)」の意味・わかりやすい解説
バス(イギリス)
ばす
Bath
イギリス、イングランド南西部、ユニタリー・オーソリティー(一層制地方自治体)であるバス・アンド・ノースウェストサマーセットの温泉保養都市。人口8万6300(2002推計)。ブリストルの南東約15キロメートルにあり、エイボン川が貫流する。古代から温泉が湧出(ゆうしゅつ)し、イギリスに侵入した(紀元後43)ローマ人に注目されて浴場となり、先住ケルト人の神スルの名をとりアクアエ・スリスAquae Sulisとよんだ。中世には衰えたが、18世紀に、「だて男」の名があるナッシュRichard Nash(1674―1762)が再建、復活した。ローマ浴場跡、ロイヤル・クレッセントをはじめとするジョージ王朝風の建築物、16世紀再建の寺院などが残る。泉温49℃、湧出量1日当り25万ガロン(113万リットル)。
[久保田武]