バラタ族(読み)バラタぞく(英語表記)Bharata

改訂新版 世界大百科事典 「バラタ族」の意味・わかりやすい解説

バラタ族 (バラタぞく)
Bharata

前期ベーダ時代(前1500ころ-前1000ころ)の有力なアーリヤ人部族。インド亜大陸のパンジャーブ地方の東端サラスバティー川流域に拠り,アーリヤ人諸部族や先住民ダーサと争いつつ勢力を伸ばした。〈十王の戦〉で名高いスダース王はこの部族に属する。後期ベーダ時代(前1000ころ-前700から前600ころ)には,他部族と融合しつつガンガーガンジス)川上流域に進出した。クル族,パンチャーラ族などはこの系統に属すといわれる。バラタはまた古代インドの伝説的帝王の名でもある。叙事詩マハーバーラタ》は,この王の子孫であるクル族内部の紛争をテーマとしたもの。バラタ王あるいはバラタ族の名にちなみ,古代からインド亜大陸はバーラタバルシャ(バラタの領土)と呼ばれてきた。
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世界大百科事典(旧版)内のバラタ族の言及

【原田豊吉】より

…原田はその後結核にかかり,当時最新のR.コッホのツベルクリンによる治療を受けるため91年ドイツに赴き入院したが,翌年帰国,93年地質調査所長を辞任。なお洋画家原田直次郎は実弟,《西園寺公と政局》(原田日記)で知られる政治家原田熊雄(1888‐1946)は長男である。【清水 大吉郎】。…

※「バラタ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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