バルサムノキ(読み)ばるさむのき(英語表記)balsam fir

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バルサムノキ
ばるさむのき
balsam fir
[学]Abies balsamea (L.) Mill.

マツ科(分子系統に基づく分類:マツ科)の常緑針葉高木。バルサムモミともいう。北アメリカの中東部、五大湖周辺からロッキー山脈にかけての地域に自生する。樹皮上にしみ出る樹脂をとり、精製して、天然樹脂バルサムの1種カナダバルサムをつくる。樹高は25メートルに達し、葉は細長く、長さ1.5~2.5センチメートル、先が浅く2裂する。球果は長楕円(ちょうだえん)形で長さ約6センチメートル。樹脂は1本の木から年間200~300グラムとれる。カナダバルサムは無色または黄色の粘性の強い物質で、光の屈折率がガラスに近く、透明度が高いため、レンズの接着剤や顕微鏡観察のためのプレパラート封入剤として使う。独特の香りがあるため、香料にも使われる。カナダバルサムの代用品としてオレゴンバルサムが用いられることがあるが、これはベイマツ(アメリカマツまたはアメリカトガサワラともよばれる)の樹脂からつくられる。[星川清親]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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