日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒ素剤」の意味・わかりやすい解説 ヒ素剤ひそざい 食葉性害虫に対する食毒剤としてのヒ酸鉛(さんなまり)(1892年アメリカで発明)は、わが国へ導入されてから50余年間有効に使われたが、毒性の観点から1973年(昭和48)に使用が中止された。現在使用されている農薬用ヒ素剤は、イネの紋枯(もんがれ)病やブドウの晩腐(おそぐされ)病などに特効のあるMAF(メタンアルソン酸鉄)、MAFA(メタンアルソン酸アンモニウム鉄)と、メヒシバやハマスゲに特効のある除草剤のDSMA(メタンアルソン酸二ナトリウム)である。[村田道雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例