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ブブゼラ ぶぶぜら

知恵蔵の解説

ブブゼラ

南アフリカ共和国の民族楽器で、チア・ホーンの一種。長さ60~100cmの細長いラッパ状で、集団で鳴らすと「ブホーッ」という重低音が響く。その独特のサウンドは、象の鳴き声や蜂の大群の羽音にたとえられるが、スタジアムなどで数万人の大観衆がいっせいに吹くと、音量はジェット機の騒音やロックコンサートをしのぐ130デシベルに達する。長く聴き続けると難聴をもたらす危険があり、現地ジャーナリストも「地獄の楽器」と称したほどである。
ブブゼラの起源は諸説あるが、住民が村の集会を知らせるために使った笛が始まりといわれる。かつてはクードゥ(ウシ科の動物)の角や骨を使っていたが、その後、銅や(すず)など金属製のものが普及し、スポーツ観戦やパレードなどで吹き鳴らされるようになった。2001年、南アのMasincedane Sport社(商標権を所有)がプラスチック製の大量生産を開始。これによって庶民の間にも広がり、サッカー観戦とりわけナショナルチーム(愛称バファナ・バファナ)の試合には欠かせない応援グッズになっていった。なお、10年現在は中国製が9割以上(推定)を占めている。
10年、同国で開催されたFIFAワールドカップでは、観客が鳴らすブブゼラの大騒音に、多くの選手や監督から「選手間の声や指示が聞き取れない」などという不満が相次いだ。世界中のテレビ視聴者からの苦情も寄せられ、ブブゼラ禁止を求める声が高まったが、FIFA会長ゼップ・ブラッターはこれをはねつけ、「開催国の伝統文化を重んじるべきだ」という見解を示した。

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

ブブゼラ(vuvuzela)

南アフリカの民族楽器の一。細長い管楽器で、先端はアサガオ状に開く。動物の角や骨、または錫(すず)などの金属で作られていたが、近年はプラスチック製のものもある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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