プラットフォーマー(英語表記)platformer

知恵蔵の解説

プラットフォーマー

企業や個人などが、特定のインターネットサイトなどの利用者を対象に、販売や広告などのビジネスを展開したり、情報発信したりする際のサービスやシステムといった基盤(プラットフォーム)を提供する事業者。事業者が、自身が提供するプラットフォーム上でビジネスなどを行うことはほとんどない。
パソコン向けの基本ソフト(OS)を提供した米マイクロソフトは、プラットフォーマーの先駆けといわれる。有名なプラットフォーマーに、ウェブブラウザー「Google Chrome」やスマートフォン向けOS「Android」などを提供するグーグルや、OSも含めてスマートフォン「iPhone」を開発したアップル、様々な個人や企業が利用するソーシャルメディア「Facebook」を運営するフェースブック、インターネット通販サイト「Amazon」を展開するアマゾン・ドット・コムと、4社がある。この米国に本部を置く4社は、それぞれの社名の頭文字を取って「GAFA(ガーファ)」と呼ばれている。家庭用ゲーム機を製造、販売する日本の任天堂やソニー・インタラクティブエンタテインメント、ソーシャルゲームの基盤を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)やグリーなどもプラットフォーマーに当たる。
GAFAなどインターネット上で基盤を提供するプラットフォーマーには、基盤を通して利用者の個人情報など膨大なデータを取得し、その情報を元に、サービスや広告を配信できるなどの強みがある。しかし、プラットフォーマーが膨大なデータを囲い込んで独占的な地位を築くことにより、他の企業の新規参入などが進みにくくなる、などの問題も指摘されている。
また、プラットフォーマーが保有する膨大なデータが外部に流出し、利用者らが被害を受けるケースもある。2018年3月、フェースブックで提供されたクイズアプリを通じて、最大8700万人の個人データが流出していたことが発覚した。アプリの開発者が、アプリをインストールした利用者や、利用者がフェースブック上でつながる知人らの情報を取得し、本人らの許可を得ずに第三者である別の企業に提供した。それらのデータは、16年の米大統領選挙で投票者向けの政治広告などに利用されたといわれている。
プラットフォーマーの影響力の増大や保有データの流出などを懸念して、規制に乗り出す国や地域も出てきた。欧州連合(EU)は2018年5月、個人情報の収集や保管に関するルール「EU一般データ保護規則(GDPR)」を施行し、域内の企業などに対し、原則として個人データの域外への持ち出しを禁止した。また、日本では公正取引委員会が、経済産業省や総務省と連携し、プラットフォーマーに対し、企業同士が公正に競争できる環境を整えるためのルールづくりを進めている。

(南 文枝 ライター/2018年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

檄を飛ばす

自分の主張や考えを広く人々に知らせ同意を求める。また、それによって人々に決起を促す。飛檄。[補説]誤用が定着して「がんばれと励ます」「激励する文書を送る」という意味でも用いられる。文化庁が発表した「国...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

プラットフォーマーの関連情報