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プレビッシュ‐シンガー命題 ぷれびっしゅしんがーめいだい Prebisch‐Singer Thesis

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知恵蔵2015の解説

プレビッシュ‐シンガー命題

一次産品の工業製品に対する交易条件の長期的悪化に関する学説で、国連貿易開発会議(UNCTAD)の初代事務局長を務めたアルゼンチン出身のR.プレビッシュが発表した。従来、工業品と一次産品との国際貿易比較優位の原理にかなうものであり、自由貿易に参加するすべての国は貿易利益を享受しうる、という伝統的貿易理論が支配的であった。これに対してプレビッシュは、世界経済の基本構造を一次産品を輸出する周辺国と工業品を輸出する中心国から成る1つのシステムとして把握すると共に、一次産品の需要の所得弾力性が工業品に比べて低いために、一次産品の輸出価格が相対的に安価になって(交易条件の悪化)、周辺国は国際貿易において不利益を受けると主張した。こうした命題を背後に、プレビッシュは、周辺国は保護関税主義の下で工業化を推進し、一次産品の輸出に依存するモノカルチャー経済を変革すべきであるという政策提言を行った。なお、ドイツ生まれのH.シンガーもプレビッシュとほぼ同内容の論文を発表したので、この学説は、両者の名前を付してプレビッシュ‐シンガー命題と呼ばれている。

(室井義雄 専修大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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