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プロパブリカ ぷろぱぶりか ProPublica

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知恵蔵2015の解説

プロパブリカ

米国ニューヨークマンハッタンに拠点を置く非営利(NPO)の報道組織。サンドラー財団の設立提案を受けたポール・スタイガー(「ウォールストリート・ジャーナル」の元編集長)が中心となり、2007年10月に発足した。最初の記事発信は08年6月。
プロパブリカは、長期間にわたる独自取材によって行政や企業の不正・腐敗を明らかにする「調査報道」を専門とする。当局の発表や権力サイドの情報に依存しない調査報道は、古くは「ワシントン・ポスト」によるウォーターゲート事件(1972~73年)が代表で、米ジャーナリズムの真髄と言われてきた。
プロパブリカの専属スタッフは三十数名と少数だが、その精神に共感する「ニューヨーク・タイムズ」の元調査報道主任や、ピュリツァー賞受賞者など、諸分野の専門家やベテラン記者が名を連ねる。年間の運営資金は約1千万ドル。その大半は個人および団体の寄付によるもので、サンドラー財団の他、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、フォード財団などからも資金提供を受けている。
記事はウェブ上に無料公開している他、ツイッターポッドキャストなどのSNSも積極的に活用している。独自の掲載紙は持っていないが、他の新興ネットメディアと違って、既存の新聞社・放送局との提携にも力を入れている。取材連携や記事配信は、「ニューヨーク・タイムズ」「ロサンゼルス・タイムズ」「シカゴ・トリビューン」「CNN」「ABC News」など50団体を超える。
2010年4月には、オンライン・メディアとして初めてピュリツァー賞を受賞し、世界中の注目を浴びた。受賞作は、05年に米南部ニューオーリンズを襲ったハリケーン・カトリーナの被災現場を取材した「メモリアル医療施設での死の選択」。医師資格を持つ記者シェリー・フィンクが、極限の環境下に置かれた被災患者と、その安楽死の選択を迫られた医師・看護師を2年半にわたって取材し、09年に「ニューヨーク・タイムズ・マガジン(ニューヨーク・タイムズ日曜版別冊)」に連載した長文ルポである。取材費の40万ドルのうち半額をプロパブリカが、残りを編集作業にかかわった「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」が負担した。なお、ProPublicaは、ラテン語で「公共のために」という意味。

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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